シン・ニホン
2020年春、日に日にCOVD-19による感染者数が増え、世界が、ニホンが目まぐるしく変化していったあの頃。
スマホのSNSをぼんやりと眺めていたら、「シン・ニホン」という書籍を絶賛するビジネスニュースアプリと出会いました。
そこからまさかこの本を購入して、読了するとは思いもしませんでした。
世の中が大きく変化している。
この本の世界観は、ニホンと世界。
先端分野における大きな変化と既に起きている物事を画像やグラフやイメージを添えて、あたかも著者自身が隣で説くように語りかけられています。
それはすなわち、今の仕事の在り方や、将来身の回りにおける物事がどう変化するのかをはっきりとイメージできるように書かれていて、同時に想像力や妄想といった頭の中でしか展開出来ていない事を、どれだけ早く現実化し、かたちにできる企業体がこれからどれだけの期待と投資を得るか、ということも考えさせられる内容になっています。
冒頭だけでも、仕事人に対して、問題提起と自身を客観的に見つめるきっかけとなるでしょう。
世界との競争、今のニホンの位置、これから何をしていけないといけないのか。
ビジネス、教育、技術、知力の観点から、次世代の人たちへ現役の世代は何をすべきなのか、どう育てていかないといけないのか、過去、現在から未来に向けての提言が中心となるが、未来をどう残していくべきかまで、綿密な未来設計もしっかりと描写されています。
言い換えると、これからのビジネスも少子高齢化となる社会環境の中で、自国民だけをターゲットとしたビジネスは限界があり、また流通、販売するターゲット層もミレニアル世代やZ世代に向けて開発、展開する必要もありますよね。
また訪日外国人にリピーターとして、人生のうちのどれくらいの時間、自社のサービスやモノが提供し、生活に影響を与えることができるのか、といった創造性と可能性を考え直す機会にもなるはずです。
まとめ
過去・現在・未来、そして未来がこれからも残っていくために、この国に住む人達はどのようにこれからの時と向き合うべきなのかを、とても真剣に考えさせられました。
霞が関の各タスクフォースの方々にも熟読されている理由がとてもよくわかります。
様々な観点においてトランスフォーメーションと、AIデータ化が必要とされる理由が明確であるし、日々の仕事は少しだけ置いておいて、今本当に何をこれから答えもしくはターゲットとして考えないといけないのか、というテーマが終始頭の中をぐるぐるとする作品。
読了すると、全く違う感性、価値観、判断基準が備わる気がします。
これからのニホンの在り方をはっきりさせたい方、今に満足出来ていない方、将来に不安のある方、自由度を求めている方、変化を感じることが好きな方、次の世代のために何かを残したい方、できるだけたくさんのニホンジンの方に読んでほしい作品です。